故郷の小さな公園で花火をしました。

 

新しい世界に憧れていた。

 

 

自分を形作ったもの

自分を育てたもの

そのすべてを壊したくて

想像以上に私は私が嫌いみたいだ

 

そうやって街を飛び出した私は

故郷になんか帰りたくないって思っていたんだ

 

帰れないって思っていたんだ

自分が生まれ変わるまで

 

父からの連絡に蓋をし

母の訪問を切り捨て

そうやって

冷たく綺麗な"東京"の街を生きた

 

 

自分の思うこと

自分の感じること

それはとてもちっぽけなものだけど

それが私の世界なの

 

誰かを真似て作られたのかもしれない

誰にも気付かれずに終わるのかもしれない

けれど その涙こそ

君が君である証だから

 

そうやって

真っ白に輝く夜を超えた

 

 

 

幾年が経ったのだろう

踏みしめた故郷の地はだれも拒まない

自分を知っているこの土地が嫌いだったのに

自分を迎えてくれるこの土地が

愛おしくてたまらないなんて

 

地を見つめ

空を見つめ

人を見つめ

涙がこぼれた

 

 

あそこの木の影に小さな子供が見える

未来を疑わないまっさらな子供の笑顔が

 

 

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