雨の日に。



カラフルな傘とは対照的な
モノクロを描く空に何を願おう

イヤホンを片耳だけ垂らし
傘を肩にかけ
俯くその先に映る自分は
昨日を見つめている

ちょっと憂鬱な朝を振り切るように
歩き出した足先を濡らす雨は
微かな温もりをもたらすはずなのに

光をもたらす影に
影をもたらす光に
嫉妬のような 愛情のような
強く儚い想いを抱くのは
なぜだろう

雨はいつかあがるという真実から
もがき 逃げ惑っていた私も今では過去で

空はいつまでも哀しい顔をしていた